インターネットと無縁な人

僕は将棋を指さないけど、将棋を指す人がよくナントカ戦法とかナントカ飛車とか矢倉とかのタイトルの本を読んでるのを見たことがある。将棋をする人にとって、この定跡は重要な情報になっているようだ。
この本を読んでいちばん驚いたことは、将棋が体系的に研究されるようになったのは、この20年ほどの間だということ。それ以前に定跡というものは確立されていなかったそうだ。この背景にコンピュータの発達や普及があって、特に最近はインターネットの普及で定跡や戦法の研究・発達・流行はスピードアップしていると書かれている。
パソコンの立ち上げかたも知らない、ましてインターネットになんて全く縁がないと思っているけど、将棋が大好きで、休みの日は棋譜を片手に将棋盤に駒を並べながら、いろいろと戦法や定跡を勉強しているおじさんやおじいさんが、実はパソコンやインターネットの恩恵を受けているというのは面白いなあ。
今の生活は量子論や相対論なしには成立しない、というのと話のつくりは同じに見えるんだけど、どうして定跡を勉強するおじいさんの話の方がおもしろいんだろう。

決断力
決断力
posted with amazlet on 07.02.11
羽生 善治
角川書店
おすすめ度の平均: 4.5
4 子育てにも役立ちます。
5 プロ意識の凄み
5 ためになる、やさしい一冊です。